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円高 円安と言えば、一番影響を受けるのは輸出入企業です。輸出と輸入のどちらの企業でも、輸出量、輸入量どちらでも、その量が大きくなればなるほど、1円の為替レートの動きで数百億という単位で利益や損失が発生します。
貿易量の多い企業では、為替予約などにより、そのリスクをコントロールしていますが、急な為替レートの変動には企業の業績にも影響しますので、好ましくありませんね。
では、円高 円安とはどういったものなのか?為替レートは世界中の政治、経済、さまざまな要因に影響されて、常に変動しています。為替レートの上下動は、2国間の通貨の強弱を示すもので、いわば天秤のようなものです。一方の国の通貨が上がれば、もう一方の国の通貨は下がります。
米ドル/円の場合は、米ドルの価値が上がる時には円の価値は下がり、その状態を「ドル高・円安」といいます。
例えば、米ドル/円の為替レートが1ドル115円から120円に動いた場合、さっきまで1ドルは115円で買えるものが、今では120円払わないと買えないことになります。
すなわち米ドルの価値が高くなって、円の価値が安くなったということになります。「ドル高・円安」、単に「円安」ともいいます。
逆に、為替レートが1ドル115円から110円に動いた場合んは、さっきまで1ドルは115円を支払わないと買えないという状況でしたが、今では110円払えば買えることになります。
すなわちドルの価値が安くなってしまい、円の価値が高くなったということになります。「ドル安・円高」もしくは、単に「円高」ともいいます。
日本では、どうしても円を中心に考えて、「円高 円安」という表現をしますが、基軸通貨は米ドルですので、「ドル高 ドル安」と米ドルを中心に考えた方が為替相場においては大事なことだと思います。主役はあくまで米ドルで、円は脇役です。
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